French restaurant Assiette
Client // assiette inc.
Site // Setagaya Tokyo
Design // Kozue Tomita (koko design)
Built-in furniture & Furniture // Rungta inc.
Constructure // PARCO SPACE SYSTEMS inc.
Sakan // Ohashi sakan
Photo // Nozomi Haga
Year // 2021
小田急線成城学園前の駅近くにひっそりと佇むフレンチレストランの改装です。
1階待合室と厨房であった場所に、新たにシェフの夢であった対面接客可能なカウンター席と修行から戻られた息子さんのブーランジェリー&パティスリーを設けました。厨房もクローズドキッチンからオープンキッチンへ、パン窯等を盛り込み新たにレイアウトしています。
ファサードは、常連客の強い希望で気軽に立ち寄りお茶が飲めるテラス席を設け、周りを植栽の生け込みと案内サインを兼ねた金物ボックスで囲みアイキャッチになる白いドーム型のテントを設けました。これは、雨天時の雨避けとしても重宝しています。
インテリアは、Rungta(経堂)と協働し、インドにてほぼ全ての仕上げ材・造作家具・置き家具を製作しました。カウンターは希少な古材のチーク無垢板を使用し、脚にはヨーロッパの伝統的な植物の模様の彫刻を施しています。ショーケースを内蔵したカウンター、壁面にはティーカップやグラスをディスプレイする棚を設けチークで造っています。新たな顔になるテイクアウトカウンター周りの家具には、オリジナルの麦の柄の彫刻を入れました。そして、入り口の正面、丁度テイクアウトカウンターとカウンター席との間にアンティーク の柱を立てています。柱があることで、緩く空間が仕切られカウンター席の居心地を良いものに出来ました。一本芯が通りシンボリックな拠り所となる役割を果たしてくれています。
エントランス周りの床は白い大理石とグラナイトの黒い石でパターン貼りし、一段上がったところは、チークのフローリングとしました。
天井のドームは、既存にあったものを位置をずらして設置しています。
カウンター正面の壁のみ、左官で仕上げています。硬貨で擦っても傷のつかないオイルでメンテナンスする壁です。これをお店のテーマカラーである『緑』を元に、パリの街角にある様な上品でお洒落な色に仕上げてもらいました。
引き継ぐものと新しく手を加えるもの、時代に合わせて変えていくもの、バランスを考えながら、既に25年の歴史を持ち沢山の常連さん達に愛されていたお店を、更にここからまた10年20年と愛され続ける姿を思い浮かべながらの設計となりました。